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2019/07/30

How to

【リーデル わいん部_007】細長いフルートグラスの底までキレイに拭き上げるチョッとしたコツ

愛用のグラスの寿命を左右する拭き方のコツ

以前、この「リーデルワイン部」の動画では、「ワイングラスを安全に拭くための3つのポイント」として、ワイングラスの拭き方の基本動作をご紹介しました。みなさん、実践して頂いていますでしょうか? きっとグラスの寿命が伸びるはずですので、ぜひぜひグラスケアに取り入れてください。

ただ、この「基本の拭き方」では、少し特殊な形状のグラスの場合に拭きあげにくいことがあります。これからの季節に手にすることが増えてくるこれらのグラス、

例えば「シャンパーニュフルート」グラス

例えば「IPA」グラス

いずれも、細身だったり、途中にくびれがあったりで、グラスの底の部分まで拭きあげにくい形状をしています。

今回は、そんな特殊な形状のグラスを上手に拭くための「ちょっとしたコツ」をご紹介します。

フルートグラス、IPAグラス、拭きあげのコツは「クロスの使い方」

基本の拭き方では、ボウルが卵型をしていて飲み口が狭いこと、飲み口が繊細なこと、この2点を理由に「ボウル内部を拭くときには、無理に手を入れようとせず」、「クロスをふんわりとボウル内に入れ込ん」で、そこでできた「クロスのかたまりに指を添えて回す」んです、とお伝えしました。

ところが、今回ご紹介するようなフルートグラスやIPAグラスの場合、クロスをふんわりとボウルに入れ込もうとしても、ボウルの底までクロスがしっかりと入りこみにくい形状をしています。下の写真のように途中でクロスが止まってしまうんです。


こんな時、なんとかボウルの底まで届かせようとして、無理に「ギューッ」と力を入れてクロスを詰め込もうとしてはいけません。

そこで試して頂きたいのが、今回のちょっとしたコツ。

クロスをクルクルクルとよじって、紙縒(こより)状にしてみる

クロスを広げて、(庄司の場合には)長い方の対角線の端を掴んで、クルクル回します。クロスが「こより状」になります。この「こより」の先端を、ボウルの底の部分に触れるように入れ込んでゆきます。

「こより」の先端がボウル底部まで届いたら、クロスをさらに詰め込んでゆくのですが、この時さらに「こより」をねじりながら入れ込んでゆくと、「こより」状のクロスがとぐろを巻くようにボウル内に層をなしてゆきやすくなります(詳しくは動画をご覧いただくとわかりやすいと思います)。

いかがでしょうか? これで、フルートグラスのボウル底部やIPAグラスのボトム内壁に、しっかりとクロスが触れた状態を作ることができます。あとは、クロスの塊を回してゆけば、グラス内部の水滴を拭き上げることができるはずです。
これからも、ジャストフィットなグラスで、美味しくワイン・日本酒・クラフトビールを楽しんでください。

庄司

  • 庄司 大輔Daisuke Shoji
  • (社)日本ソムリエ協会公認ソムリエ/リーデル社 ワイングラス・エデュケイター

1971年神奈川県生まれ。明治大学文学部文学科卒業、専攻は演劇学。 塾講師、レストラン勤務などを経て、1998年(社)日本ソムリエ協会公認ソムリエ呼称資格取得。1999年にボルドー地方サンテミリオンの「シャトー・トロットヴィエイユ」で学ぶ。2001年リーデル・ジャパン入社、日本人初の「リーデル社グラス・エデュケイター」となる。リーデルグラスとワインの深いつながりやその機能を、グラス・テイスティングを通して広く伝えるため、文字通り東奔西走している。
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