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2020/04/27

How to

初心者は勿論、ワインを楽しむすべての人にオススメ!ワイングラスだけじゃない、基本の4つのブドウ品種についてよくわかる、リーデルのグラス・テイスティングとは?

リーデルの「グラス・テイスティング」はその名の通り、「グラスをテイスティング」するセミナーです。ブドウ品種別に開発されたグラスの形状がどのような機能をもっているのか、ワインとグラスのマッチングがいかに大切なのかを、実際に体感して頂くセミナーです。

今回のブログは、このグラス・テイスティングを、リーデルのショップではなくてご自宅で行っていただくための手引書・第一弾「準備編」、のようなものになります。

そんなこともあり「読み物」としては、あまり面白味のない内容かもしれませんが、こちらを参考に、ぜひご自宅で「グラスとワインの不思議な関係」「グラス形状の驚きの機能」を体験してみてください。

「赤ワインは渋いから苦手・・・」 それ、グラスが原因かもしれません!

なぜ「赤ワインは渋いから苦手」と言う人が一定数いるのか。特に「渋みや苦味」への苦手意識がうまれてしまうのか。その原因はグラスにある場合が少なくありません。

実は「赤ワインが極端に渋く・苦く・酸っぱく感じてしまうグラスの形がある」こと、ご存知でしたか?その答えは、グラス・テイスティングの冒頭ではっきりとわかるはずです。

このほか、白ワインの楽しみを画期的に広げてくれる「もうひとつの シャルドネ グラス」の秘密や、「ピノ・ノワール グラス」と「カベルネ・ソーヴィニヨン グラス」の形状が異なる決定的な理由など、ワインの楽しみを確実に豊かなものにしてくれる、ワイングラスの基礎知識を詰め込んだ、とても楽しいセミナーです。

ご参加いただいた方からは「グラス形状でワインの印象が変わることは知っていたけど、想像以上に変わった。こんなに違うんですね!」という声がいつも聞かれます。

ワインの知識は必要ありません!

みなさんの「5感」、特に「嗅覚と味覚」でグラス形状を感じてください。ワインの香りが明瞭なのか、曇っているのか、味わいの印象で果実味や酸味、苦み渋みが「強いのか、バランスがとれているのか」。ワインの知識は全く必要ありません

今回から始まる「お家でグラス・テイスティング」のブログシリーズでは、今までリーデルのショップやイベントなどでしか体験していただけなかった、このグラス・テイスティングの体験を、ご自宅で試して頂くための手順をご紹介します。

「ワインを注げば、それがワイングラス」なのではありません。ワインを楽しむことができる、もっと欲を言えば、ワインを「5感」で楽しむことのできるグラス。それこそがワインの楽しみ(Wine Enjoyment)のためのグラス「本当のワイングラス」だと言えます。

グラス・テイスティングを通じて、「ボウル形状とワインの不思議な関係」を体感してください。きっと、「ワイングラスの形状がどれほど大きな役割を担っているのか」、そして「なぜリーデルがグラスの形状にこだわるのか」、このことを実際に体感していただけるはずです。

「お家でグラス・テイスティング」のための準備 – グラス編

1)グラス・テイスティングで使用するグラス

グラス・テイスティングの「基本編」では、前回のブログでご紹介した4種類のグラスを使用します。この4種が1つの箱に収められているのが「テイスティング・セット」。ワイングラスを揃えるならこの4種という、すごく良い「組み合せ」のセットです。


<パフォーマンス> テイスティング・セット(#5884/47)

それぞれのグラスについては、「前回のブログ(ワイングラスを揃えるならまずこれ!ブランド・アンバサダーがおススメする、家飲み満足度を最大化するワイングラスの選び方。大事なのは◯◯◯◯です!)」で詳しくご紹介しましたので、そちらをご覧ください。

もちろん、「赤ワインのパートだけ体験したい」という方は、下記の2種類の赤ワイングラスが手元にあれば大丈夫です。ご興味の度合いに応じて、気軽に体験してみてください。

2)グラスを準備する

良いワイングラスほど、周囲の匂いをボウル内に溜め込んでしまいがちです。箱や食器棚から出してすぐのグラスに、ワインを注がないでください。

グラスは使用前に一度洗うのが理想的ですが、実際にワインを飲む1時間ほど前に外に出して、軽く拭くだけでも、イヤな匂いはかなりなくなります。

グラスの拭き方については、YouTube動画「リーデルわいん部_003:ワイングラスを安全に拭く3つのポイント」をご覧ください。

3)グラスをセットする

グラス・テイスティング用のテイスティング・シートの日本語バージョンです。下記をクリック & プリントアウトしてご使用ください。
BasicPerformance_T-mat_15

指定された場所に、それぞれのグラスを置いたら、スタンバイ OKです。

「お家でグラス・テイスティング」のための準備 – ワイン編

1)グラス・テイスティング・基本編:白ワインパート2種類のワイン

白ワイン(1):スッキリ系

まず最初の1種類目は、前回のブログでご紹介した「スッキリ系の白ワイン」です。

シリーズによっては、「テイスティング・セット」の中のこの「スッキリ系」タイプのグラスが、「リースリング グラス」だったり「ソーヴィニヨン・ブラン グラス」だったりしますが、どちらでも構いません。「キリッと冷やして美味しそう」そう思えるような、酸味豊かな辛口タイプの白ワインを選んでください。

もちろん、このタイプのワインは「よく冷やして」おいてくださいね。

白ワイン(2):こってり系(このワインが超重要です!)

そして、もうひとつの白ワインが、そうです「こってり系の白ワイン」です。このワインは、少し注意が必要です。ブドウ品種は有名な「シャルドネ」なのですが、シャルドネであればなんでも良いかというと、そうではないのです。あくまでも「こってり系のシャルドネ」なんです。

ワイン的な説明をすると、「新樽比率が高くて、MLFをしっかりと経ていて、アルコール度数が14度以上」。ワインの説明には、例えば香りには「バニラ、オーク、ナッツ、バタースカッチ、トロピカルフルーツ」などの表現が、味わいには「リッチ、ボリューミー、クリーミー」なんて表現が多く見られるようなワインです。

ワインを造るときに、「樽」という高価な道具を使わないといけないので、あまり格安なワインはありませんが、せっかくのグラス・テイスティングの機会ですので、このタイプのワインのために開発されたグラスで、ちょっと上質な「こってり樽系・白ワイン」を存分に楽しんでみましょう。

もしワインのチョイスに迷ったら、下記のようなワインをオススメします。
★ ブレッド & バター シャルドネ(ブレッド&バター ワインズ)
★ バター シャルドネ(ジャムセラーズ)
★ ラポストール キュヴェ・アレクサンドル シャルドネ
★ モンテス・アルファ シャルドネ(モンテス)
★ ベリンジャー ナパヴァレー・シャルドネ

 

2)グラス・テイスティング・基本編:赤ワインパート2種類のワイン

赤ワイン2種類は、ブドウ品種で選んでいただければ、ほぼ大丈夫です。リーデル・ショップでのテイスティングでは、普段は2〜3千円あたりのワインを使用しています。ブドウ品種の個性が明瞭であればあるほど、より明瞭にグラス形状を感じ取っていただけます。
赤ワイン(1):「ピノ・ノワール種」100%のワイン
赤ワイン(2):「カベルネ・ソーヴィニヨン種」100%のワイン

 

 最後にあとひとつだけ!「影の主役」をご用意ください

これまでご紹介したグラスは4種類。でも、テイスティングシートには、グラスを置くための「丸」が5つあります。残りのひとつは、「ワイングラスにはあってはならない形状の器」を置く場所なのです。

ご自宅にあれば「プラスティックカップ」、なければそれにサイズ感の近い「コップ」、もしくは「湯のみ」など、「器の下の方よりも、飲み口に向かって口径が大きくなるような逆三角形」の器をご用意ください。この形こそ「ワイングラスとしては、おススメできないカタチ」なのです。

グラス・テイスティングの冒頭では、「ワイングラスがなぜ、飲み口に向かってすぼまった卵形をしていなければならないのか?」を感じていただく導入部があります。「プラスティックカップ」と「ワイングラス」で同じワインを比較することで、まずは、「単なるグラス」と「ワイングラス」の決定的な違いを感じていただけるはずです。

さぁ、準備はこれで完璧ですね。次回からは具体的に、グラス形状によってワインを比較します。きっとワイングラスの大切さを感じていただけるはずです。乞うご期待!

  • 庄司 大輔Daisuke Shoji
  • (社)日本ソムリエ協会公認ソムリエ/リーデル社 ワイングラス・エデュケイター

1971年神奈川県生まれ。明治大学文学部文学科卒業、専攻は演劇学。 塾講師、レストラン勤務などを経て、1998年(社)日本ソムリエ協会公認ソムリエ呼称資格取得。1999年にボルドー地方サンテミリオンの「シャトー・トロットヴィエイユ」で学ぶ。2001年リーデル・ジャパン入社、日本人初の「リーデル社グラス・エデュケイター」となる。リーデルグラスとワインの深いつながりやその機能を、グラス・テイスティングを通して広く伝えるため、文字通り東奔西走している。
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