2017/05/26
Restaurant
接待でデキる幹事がおさえておくべき3つのポイント
前回は、席次について書きましたが、「脱サラソムリエが本音で語るレストラン利用術」の7回となる今回も、着席のプロセスについて、もう少し述べたいと思います。
レストランは、舞台であり、お客様はその舞台で演じる俳優である。
これを意識していると「カッコイイお客様」になれるのだと思います。パリにある老舗の定食屋さん的なお店「ブイヨン・シャルティエ」では、席数2-300席の大空間に数十名のギャルソン達が縦横無尽に動き回り、満席の店内では、地元客、観光客が入り混じり、テーブルも相席、入り口は長蛇の列、という喧騒が展開しております。ここに行くたびに、まさにここは映画のワンシーンであり、自分はそこに出演しているエキストラ俳優の一人だ、という気分にさせてくれます。
お店で時間を過ごす時、お連れ様との楽しい時間、ということが最優先ではありますが、自分のテーブルの世界が、お店という小宇宙の中でどのような存在となっているのか、他のお客様、お店のスタッフとどのようなハーモニーを構成しているのか、そんなところにも目を向けるとより楽しさが増すと思います。
つまり、お店に入った瞬間からショータイムは始まっているのです。演技スタート!というわけです。
前回はお二人でのアプローチについて触れましたが、今回は大人数でのご来店について書きましょう。初来店で、どこかわかりやすい場所で待ち合わせをされてご来店されることもありますが、通常は現地集合というパターンが多いかと思います。まず、入店の際にはご予約のお名前をおっしゃって頂き、店員の誘導で席につきます。三々五々ご来店する場合、誰がどこに座るのかが課題となりますが、スムーズでカッコイイお客様を演じるうえで鍵となるのが、幹事の方のコーディネーション能力です。
①予約の名前を参加メンバーに周知徹底しておく
②幹事は、早めに店に入る
③その日の参加者の席次を考えておき、速やかに誘導する
特に接待の場合は、上記3つは絶対的に必要ですね。
逆に接待の席で、6名のグループで
①お客様がホストの会社名を知っているが、予約の名前を把握していない
(店にも伝わっていない)
②お客様が主催者よりも先に来て、下座に座る
③主催者が遅れて来て、下座と上座の入れ替わり作業が行われる
というパターンが起きると6人でドタバタと騒々しい動きが生まれ、しかも、その間に全員の名刺交換が行われたりすると、他のお客様から見て、非常に奇異な光景となります。お互いによく知っているメンバーでのカジュアル接待であれば、アンバロンのようなホールでも問題ないのですが、ある程度カチッとした接待をするのであれば、個室のあるお店の方がいいのでは?と思う瞬間です。
お店対自分という視点は、通常の方であれば感覚的にお持ちだと思うのですが、他のお客様から見られる自分、という視点も頭の片隅に入れておかれると良いと思います。
次回は、席についてからの、アペリティフのご注文について書きたいと思います。
「脱サラソムリエが本音で語るレストラン利用術」の過去記事はこちら
第6回 上座と下座、どちらに座る? 着席までの美しい振る舞い方
第5回 ご存知でしたか? レストランのキャンセルマナー
第4回 レストランで希望に沿った席を予約するたった一つの方法
第3回 レストラン利用術「スマートなレストランの入り方」
第2回 レストランで快適な席を用意してもらうための電話予約4つのポイント