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2017/04/05

Column

桜を見ながら優雅なひととき お花見でワインを楽しもう

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お花見といえばビールやチューハイといったイメージがありますが、桜を見ながらのワインも風情があるもの。日本独自ともいわれるお花見の文化を踏まえつつ、お花見におすすめのワインおよびワインアイテムをご紹介します。

日本ならではの「お花見」

日本人は桜の花が大好き――というとあたり前のようですが、花の下に集って飲めや歌えの大宴会を催す風習は、実は世界的に見るとかなり珍しいもの。

いまだ寒さの残る季節に、わざわざ木の下で飲食をする「花見」という風習が、まったく理解できないという外国の方も、案外に多いのです。

日本人は何故お花見をするのか

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日本の美意識と桜

諸説はありますが、「さくら」という大和言葉の語源は、「さ(=神)」「くら(=宿る聖なる場所)」といいます。つまり「さくら」とは、神様がいらっしゃる場所のこと。花が咲くのは、神様がそこにいらっしゃった知らせに他なりません。してみれば古代人は、他の花に比べてすぐに散ってしまうことも、ほんの一瞬、神様が宿ったことのあらわれと考えたのでしょう。そんなことから、桜の花の咲きようで、その年の米の出来具合が占われたりしたようです。

やがて、武士の時代になると、桜は散り際の潔さが愛でられるようになり、「美しさ」「儚さ」「潔さ」が相俟って、花の中でも不動のトップとして日本人に好まれるようになります。

八代将軍が庶民に与えた娯楽

桜の花の下でどんちゃん騒ぎをする「お花見」の風習が庶民にまで根付いたのは江戸中期以降のことといわれています。それまで江戸において桜の名所として知られていたのは上野山でしたが、ここは徳川家の祈願所のため、お騒ぎは禁止。それじゃあツマラないだろうと八代将軍吉宗が飛鳥山に桜を植えて、むしろ庶民のバカ騒ぎを奨励したそうです。そういうところが、吉宗が「名君」として歴史に記憶されたゆえんでもあるのでしょう。

以来日本人は、「桃色の提灯が下品だ」、「酔客に絡まれる」、「花冷えで寒い」、「トイレが遠い」などと文句を言いながら、桜の季節になると、どこかしらから誘いがかかり、ついいそいそとお花見に出かけていき、酔って、粗相したりするわけです。バカバカしいかもしれませんが、お花見のどんちゃん騒ぎは、このような千年の歴史の果てにある「文化」なのです。

お洒落お花見のススメ

お花見の名所でどんちゃん騒ぎ——も良いですが、近くの公園で花を愛でるお洒落なプチお花見も悪くありません。

そんな時に、ぴったりな飲み物は、なんといってもワインでしょう。

たとえばロゼワインの、可憐なピンクの色調は、いやがうえにもお花見気分を盛り上げてくれます。もちろん、晴れやかなスパークリングワイン、爽やかな白ワイン、口あたりよくコクのある赤ワイン、甘口のデザートワインなどなど、どれもおすすめ。お花見時期の外気温は、どのワインにも適温なので、アウトドアでもナチュラルに美味しくワインがいただけます。

心浮き立つ春の野へさてどんなワインを連れ出そうか……ワインをチョイスするだけでも、楽しい春の一日が、より一層盛り上がることでしょう。

便利なワイングッズを活用しよう

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アウトドアとワインは、意外に相性の良いもの。

最近ではコルク抜き不要のスクリュータイプのボトルも増えてきました。

また、ちょっとしたワイングッズを活用することで、アウトドアワインは驚くほど充実します。

たとえばリーデル・オー シリーズのような脚の無いタンブラータイプのワイングラスは、持ち運びも便利。お花見しながらでも、そのワインの香りや味わいをベストコンディションで楽しむことができます。

さらにボトル、コルク抜き、グラスなどがぴったりと納まるリーデルのキャリング・バッグがあれば、さらにフットワーク軽く、お花見を楽しむことができるでしょう。

この春は、ワインを持ってお花見に出かけてみませんか?

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  • 髙山 宗東muneharutakayama
  • ワインコラムニスト・歴史家・考証家・有職点前(中世風茶礼)家元

専門は近世史と有職故実。歴史的観点を踏まえてワインのコラムなどを執筆。
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