2016/12/12
Column
家飲みを優雅に、シャンパンクーラーの魅力
レストランなどで見かけることの多いシャンパンクーラー。自宅においては、ダイニングのインテリアとしておしゃれな雰囲気を醸し出すことにも一役かってくれます。その他にも、実はさまざまに汎用性の高いシャンパンクーラーの魅力をご紹介します。
あると便利!一家にひとつ、ワインクーラー
暑い季節のみならず、寒い季節においても、スパークリングワインや白ワインは、やはりキリリと冷えていたほうが美味しく感じます。ことに冬場、暖かくしつらえた室内において、冷たくひやしたスパークリングワインなどを「きう」っと飲むのは格別。
簡単にワインの冷たさをコントロールできるワインクーラーは、あると便利なワイングッズです。
さまざまなクーラーで、シーンを豊かに演出
豪華なクーラーは一生モノ
レストランにおいて、シャンパーニュメゾンのロゴの入った金属製のクーラーや、豪華な銀器のクーラーでサービスされた経験をお持ちの方も多いことでしょう。高価な銀細工の食器に、自家の紋章を打出すことは、かつてヨーロッパ貴族たちのステイタスでした。
こうした金属製のクーラーは高価ですが、ひとたび購入すればまず一生モノ。自宅でシャンパーニュなどを楽しむ際に用いれば、おのずと気分も高揚します。
また、意外に汎用性も高く、ホームパーティーやお正月など、自宅をデコレーションする際に、盛り物の台として、あるいは花瓶として用いると、ゴージャスにして品格の高いプレゼンテーションになります。カサブランカや芍薬など、大ぶりなお花を活けると素敵です。
「見立て」も楽しい応用クーラー
「見立て」とは本来、「そうでないものを、そのように見る」という、漢詩や和歌のテクニックを指す言葉です。また茶道においては、「本来茶道具ではないものを、茶道具として使う」という意味で使われます。千利休が漁師の魚籠(びく)や、旅人が水筒として用いていた瓢簞を花入に用いたり、現在の丼のような扱いであったともいう朝鮮の井戸茶碗を、茶道具として茶碗に用いたりしたのがその例です。
外国の方がしばしば、古い陶製の火鉢をクーラーに応用しておられます。暖房機が普及するまでは、冬場に室内で暖をとるにはもっぱら火鉢が使われていたものですが、現在ではなかなか使用することも無く、巧い転用といえるでしょう。火鉢には、金属製や木製のものもありますが、ことに陶製のものは彩色が美しく、洋風な空間にも意外ほど自然に溶け込みます。
火鉢の他にも、桶や行器(ほかい)などといった古い道具をクーラーに見立てても、雰囲気のある演出になります。ことに、木目の美しい桶などは、涼やかな印象で夏場のパーティーを盛り上げ、また漆で塗り、蒔絵などをほどこした美しい行器は、格調高くその場の雰囲気づくりをしてくれるでしょう。
さまざまなクーラーでワインライフを楽しむ
その昔、夏場に氷が手に入りにくかった時代は、蒸発する際に熱を奪う水分の特性……すなわち気化熱を応用して、ものを冷やしました。西瓜に手拭がかけた井戸端の光景は、かつての日本の夏の風物詩。水に浸して用いる素焼きのテラコッタ式クーラーは、まさにこの気化熱の応用です。
扱いやすいアイテムとしては、保冷性の高いジェルの覆いを被せてしまうクーラーや、アクリル製のクーラーも便利です。新品を使用するなら、プラスティックやアクリルのダストボックスでも、充分にクーラーとしての用は足ります。
ただし、お見立てでクーラーに用いる際には、その道具のもともとの用途にはご用心。知らないがゆえ、なのでしょうが、海外のセレブ邸において、大正時代の和風小便器の朝顔が傘立てに用いられていたり、江戸時代の貴人が用いたおまるがクーラーに使用されていたりしたことがありました。