2017/06/29
Restaurant
ドリンクの値段を聞くのは野暮なこと?
前回はアペリティフ(食前酒)のご注文について述べましたが、「脱サラソムリエが本音で語るレストラン利用術」の9回となる今回はその際の値段の確認について書いてみたいと思います。
値段の確認については、アペリティフに限らず、グラスワイン、あるいはその日のお勧め料理等、メニューに出ていないものについても該当しますが、お客様にとっては非常に対応が難しいエリアだと思います。
確かにアペリティフに召し上がるスパークリングワインの値段は、通常1,000円から3000円程度ですが、1000円と3000円では大違いですよね?値段を知らずに注文するのは不安であり、この不安感がこれから始まる楽しい食事に対してマイナスに働くようでは非常にもったいないと思います。
ですから、アンバロンではアペリティフをお勧めする際には、ドリンクメニューをご用意します。常連様の場合には価格をご存じなので出さないケースもたまにはあるかと思いますが、原則論としては必ず価格の開示はしております。
食後酒についても、一つ一つお値段を開示しながら説明することを原則としてきましたが、それを嫌がる雰囲気の方もいらっしゃるので、今ではケースバイケースです。ただ、現状、食後酒は特殊なものを除けばすべて価格を1000円に統一しているので説明もシンプルです。
さて本題ですが、ドリンクメニューがない店、あるいは持ってこないでいきなり「何にしますか?」と聞かれて、「価格を聞くことは野暮なこと」なのでしょうか?私は、そうではないと思います。
顧客としてレストランで食事をする時、私は基本的にすべての商品の価格を聞きます。特に初めての店では、必ず聞きます。お店が嫌な顔しようが、お構いなしです。値段も聞かずに頼んでおいて、あとで高い!と言う、あるいは言わないでも思うことが、店に対してアンフェアだと思うからです。
あとは、ちょっとした小細工をご紹介しましょう。私自身、アペリティフは通常はグラスシャンパーニュからスタートするのですが、その際に値段に加えて銘柄を聞くようにしています。なぜなら、選択肢があるレストランもありますし、知らない銘柄なら、どの地域のものか、使われているブドウは何か?と聞くことで、ソムリエとの会話も弾みます。ソムリエの方も「このお客さんはワインに詳しい方だな」と多少緊張感が生まれますし「次のワインは何を提案しようかな」と、やる気を出してくれるケースが多いからです。
「脱サラソムリエが本音で語るレストラン利用術」の過去記事はこちら
第8回 お店の人に一目置かれるアペリティフのオーダー方法
第7回 接待でデキる幹事がおさえておくべき3つのポイント
第6回 上座と下座、どちらに座る? 着席までの美しい振る舞い方
第5回 ご存知でしたか? レストランのキャンセルマナー
第4回 レストランで希望に沿った席を予約するたった一つの方法