2017/12/21
Column
ビストロオーナー直伝! そのお店を味わいつくす、注文方法。
前回はコーヒーブレイク的にワイン会あるいは宴会のアレンジについてご紹介しましたが、「脱サラソムリエが本音で語るレストラン利用術」の13回となる今回は、お食事をご注文される際のお料理の選び方についてお話ししましょう。
大前提は「自分が食べたいものを注文する」ということで良い、というのは以前より繰り返し記してきたことですが、そこに少し「流れ」というものを含めてみるのも良いと覆います。
フランス料理の場合、伝統的なスタイルで、アラカルトで召し上がる場合は、
前菜→メイン→チーズ→デザート
という流れになります。フランスでは対応してもらえないと思いますが、日本ではアンバロンのように多人数でシェアしながらお楽しみ頂けるお店なら
前菜①→前菜②→前菜③→メイン①→メイン②→メイン③
といった流れが可能となります。その時の考え方ですが
冷前菜→温前菜→魚→肉
味の淡白なもの→味の濃いもの
色の薄いもの→色の濃いもの
といった流れをくみあわせて行くと、お料理の準備(出てくる速さ)、味のぶつかり合いの観点からバランス良くお食事をお楽しみ頂けると思います。
あと、料理とワインをマリアージュさせる場合にもこの考え方が大切ですね。もっとも、お客様がお料理を選んだ後は、お店が味とワインを考えて順番にお出しするので問題ないのですが、実は、お客様にお勧めしたいのは、味のバリエーションを変えるということです。
白レバーのムース
パテドカンパーニュ
羊のテリーヌ
バヴェットステーキ
エゾ鹿シンタマのロースト
というのは肉食女子にありがちなオーダーの仕方で、肉好きなら最高!という形かもしれません。でも、
サワラの燻製と茄子のピューレ
モッツァレラのサラダ
ムール貝のスープ
キハタのポワレ
エゾ鹿のロースト
のほうが、色々な温度、食感、味わいをお楽しみ頂けるし、合わせるワインの選択肢も広がると思います。
食べたいものを食べる!というのが基本です。その基本を踏まえた上で多面的なアプローチをすることで食事の楽しみを広げてみるのも楽しい試みかと思います。
「脱サラソムリエが本音で語るレストラン利用術」の過去記事はこちら
第12回 1〜2月が狙い目!コスパの高いワイン会企画術
第11回 初めてのレストランで失敗しないためのメニュー選択
第10回 お店とWin-Winの関係を構築できるVIP 客になるために
第9回 ドリンクの値段を聞くのは野暮なこと?
第8回 お店の人に一目置かれるアペリティフのオーダー方法
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第6回 上座と下座、どちらに座る? 着席までの美しい振る舞い方